JUN. 06, 2004
■ 給水設備入門講座
(6)配管について
給水に使える配管には材質だけでも5、6種あり、他に管経の違いによる分類もあります。
材質によっては 65 A 以上がないと言う場合もあったりしますが、配管材料は規格品ですから、材質を越えて同口径があることも多いのです。
具体的にはメーカーのカタログ、建築関連資材単価資料等で材質、管径をご確認ください。
配管のサイズには A ( mm ) サイズと B ( inch ) サイズ で表現する場合があります。
(例えば 25 A の配管を 1 B の配管と呼んだりします。)
以下はサイズの例です。
A;15(13),20,25,30(32),40,50,65,80(75),100,125,150,‥
B;1/2,3/4,1,1 1/4,1 1/2,2,2 1/2,3,4,5,6,‥
このサイズは呼び径ともいわれ、管の内径を近似代表値で表したものです。
呼び径と内径は同じ値ではありません。
公式は実際を似せたものである以上必ず誤差があります。
そこで、最終段階で安全率という割り増し分を加えることになっています。
計算に使用する管の内径も、呼び径を使って後で安全率で補正するという方法が便利です。
(7)相当配管長について
前述の2つの公式には配管長を使用しなければならないのですが、配管は真っ直ぐな部分だけではありません。
曲がったり、枝分けしたり、細くなったり、継ぎ足したり、があります。
これらは配管同士を繋ぎ合わせる働きをするので、総括して「接手」とか「継手」(どちらも「つぎて」と読みます)といいます。
また、配管にはメーターや弁類が付属しています。
このような接手類、メーター、弁類は配管に付属しているので、総括して配管付属品といいます。
これらの配管付属品も配管と同様に摩擦損失があります。
例えば 20 A の 90°エルボ は 20 A の直管 0.75 m と同じ摩擦損失があります。
このとき「20 A の 90°エルボ1個の相当配管長は 0.75 m である」といいます。
つまり「相当配管長とは摩擦損失が同値になる同じ管径の直管の長さ」と定義することができます。
前出の例は「20 A のエルボ1個と 20A の 0.75 m の直管に同じ量の水を流すと、どのような量の場合でも2つの摩擦損失は同じ値をとる」ことを意味しています。
本当でしょうか。
とにかく、公の機関に認められたこのデータは地方の水道企業体は勿論、国土交通省をはじめとする各省庁でも正式に使われています。
おかげで、我々は計算がうんと楽になっています。